何気なく、毎日、毎日繰り返されるこの挨拶に、アメリカ人の強さを見る気がする。
日本の中学校の教科書での決まり文句は、
"How are you?"
"Fine, thank you. And you?"
アメリカに来て、この教科書どおりの受け答えを聞いたことは無いが、
"How are you?"
と聞かれたら、皆極めてポジティブな返事。
"Good"
"Nice"
"Fantastic"
"Perfect"
私自身は、7年位前、とあるアメリカ人(女性)から、
"Fabulous!!"
と答えるのがナウい、と教えてもらったことから、たまにバラエティをつけてそうした表現も使ってみたりもする。
日本語で、こうした 疑問形&答え のような挨拶ってどのようなものがあるだろうか?
ぱっと思いつくのは、大阪の商人たちの挨拶、
「もうかりまっか?」
「ぼちぼちでんなぁ」
最早大阪においてもそれ程ポピュラーではないかもしれないが、この挨拶 "How are you?" と同じノリかもしれない。
そう思うと、
"How are you?"
"Good!"
は、
「もうかりまっか?」
「もうかってまんがな。」
"Fantastic" などにいたっては、
「もうかりすぎて笑いが止まりまへんがな、がはは。」
と聞こえてくる。
大阪人と同じノリで、
"How are you?" (もうかりまっか?)
"So so." (ぼちぼちでんなぁ)
などと答えると、何て控えめな人なんだろう、、と思われることだろう。
日本人の中では、奥ゆかしさが少なそうな大阪人だが、アメリカ人と比べると、まだまだかなり奥ゆかしいことが見て取れる。
アメリカ人、恐るべし。
大阪人を「えげつない」と思っている大多数の日本人には、このアメリカ人と真正面から張り合うパワーは無いかもしれない。
世界中に影響力を及ぼすアメリカ人の強さの秘密、何気ない日常の挨拶からも垣間見える。